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OEK・井上道義 その1 [コンサート]

W.A.Mozart: 交響曲第38番ニ長調 K.504 「プラハ」
  オーケストラアンサンブル金沢
L.v.Beethoven: 交響曲第8番ヘ長調 Op.93
  兵庫芸術文化センター管弦楽団
  井上道義(cond.)

OEK第281回定期公演の前半プログラム。
今回はOEKとPACの共演で、兵庫でも何度かコンサートをやったそうだ。
指揮はOEKの音楽監督、井上道義さん。実はこの方、以前に京響の指揮者をやっていて、
その頃何度か聴きに行ったこともあるし、京都市民には「井上のみっつぁん」と呼ばれて
親しまれていたのである(私の周囲だけかもしれないが)。

さて、OEKのモーツァルト。踊っているような井上さんの指揮に導かれ、軽やかで
弾むような非常にテンポの良い演奏で、一緒に踊りだしたくなるような第1楽章。
第2楽章の最初の方では、あまりにリズムに乗りすぎていたため、急にゆっくりになって
たいへん戸惑ってしまった。オケもちょっとそんな感じだったような…?
第3楽章は、とってもいいことがあってウキウキして走り出したくなるような感じ…で、
本当に走り出してしまった、そんなスピード感あふれる演奏。
ふっと、プラハってこんな明るい感じだったっけ…とか思い、あの坂を犬っころがコロコロと
飼い主に向かって走りおりてくるところを連想してしまった。
ま、プラハっていうタイトルは別に街をイメージしたわけではないらしいけれど。

指揮が、本当に見ていて楽しい。指揮台も置かず、だから足場が広くて、ステップを踏んだり
のけぞったり手を振ったり、本当に踊っているみたいだ。
PACの本拠地では芸術監督である佐渡裕さんの人形が販売されているが、
http://www.leonore.co.jp/info.html
井上さんの人形を作るならぜひマリオネットでお願いしたい。そんな感じの動き。

PACのベートーヴェン。編成がOEKより少し大きい。
オーケストラによってずいぶんと違うものだなぁ…と思った。
曲のイメージもだいぶ違うし、オケのよしあしについては正直まったくわからないので、
これは私の印象、というよりもむしろ直感なのだが、
OEKが天衣無縫、変幻自在、どんな指揮者にもするりと合わせられる印象なら、
PACは確固とした自分をもっていて、なおかつ指揮者の要求にきっちり応えるベテラン、
という感じがした。とてもシンが強いというか、ゆるぎないというか。
歴史としてはOEKの方が古いんですが。といってもOEKが青いという意味ではなく、
いい意味で特有の色がついていない、という印象を受けたのだ。
どちらがいいということはなく、好き好きの問題でしょう。

井上さんの指揮も、OEKのときとは違い、独特の動きも踊りというよりはふつうに指揮の
一部に感じに見えたから驚いた。まあ、モーツァルトよりは抑え目ではあったかな?
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